北斗星乗車記・乗車記録(#391~#395) Boarding record and Travel diary of Hokutosei
▼~H23/2011.12.14(390回目) ▲H24/2012.2.16(396回目)~ ■乗車記録メニューへ
通算 | 乗車日/列車 | 乗車記 |
#395 |
2012.1/12 北斗星(下り) 上野→札幌 (B1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
北斗星4連泊の旅・最終夜 初めての「北斗星」車中4連泊の旅もいよいよ最終夜。 細かな遅延やアクシデントはありましたが、ともかく無事にここまで繋がってきてまずはホッとしています。 あとはこのまま札幌に戻るだけ。 青森あたりの雪の具合が気になりつつも、まぁ、途中打切りにさえならなければと、ちょっと余裕の心持ちだったのですが…。 それが原因というわけではないのでしょうが、今朝雨漏りを起こしていた11号車のB寝台車は検査上がりの別の客車に差し替えられていました ロビーカー、食堂車は今朝と同じ車両のままですが、凍結していたシャワーは復活、暖房もちゃんと効いていてすっかり快適でした。 郡山を過ぎてからパブタイムの食堂車へ。 一昨日の晩と同じになってしまいますが、今夜もビーフカレーを頂きました。 やはり長旅の疲れが溜まってきているのか、フォークとナイフで頂くお料理よりも、ついつい流動食?に手が出てしまいます(笑)。 オーダーストップの22時半、気が付くと最後の一人になっていたのでそそくさと退散です。 目が覚めると青森信号場、10分少々の遅延のようです。 今はそれほど降ってはいないようですが、積雪はかなりの量になっていました。 青森信号場を出ると次第に雪が激しくなってきました。 蟹田到着は5時少し前。 遅れているとはいえ一昨日よりは早いので、上り急行「はまなす」も、津軽線の一番列車もまだホームに姿はありませんでした。 積雪のせいか列車は重くゆっくりとした足どりで青函トンネルを目指します。 例の「津軽線」から「海峡線」へと向かう高架橋に差し掛かると、右手前方に急行「はまなす」の光が見えてきました。 ところが、その光はなかなか近付いてくる気配がなく、やがて歩くほどの速度で進んでいたこちらの「北斗星」も、遂には力尽きたかのように登り坂の途中でピタリと動かなくなってしまいました。 雪に阻まれ前に進めなくなってしまったのでしょうか? 時計を見ると5時10分。 やがて5分ほど経ったところで「はまなす」はゆっくりと蟹田方面へと動き出していきました。 一方、こちらは勢いをつけるかのように少しだけバックしてみたものの前へは進めず、また動かなくなってしまいました。 5時56分、遂に列車は進むのを諦めて後戻りを始めました。 「北斗星」に乗ってバックするのは私にとっても初めての経験です。 ちょうどこの高架橋の手前にある新中小国信号場まで、いつもなら一瞬のうちに通り過ぎてしまう距離を10分ほど掛けてゆっくりと戻ると、隣の線路には雪まみれの黄色い除雪車が待ち構えていました。 「大雪の為、前進できない状態です。この先、除雪車を先行させる為、一旦駅に戻りました。この先の到着は大幅に遅れる見込みです…」 6時07分、信号場に着くとすぐに状況説明の車内放送がありました。 反対方向の貨物列車が動いているところをみると、やはり雪の重さも加わって先程の登り坂を登りきれなくなってしまった…ということのようです。 「津軽今別まで除雪車を先行させて、今別ではけて、勢いでダーッと行けると思いますので、スミマセンもう少々お待ち下さい…」 様子を眺めつつロビーに座っていたら、通り掛かった車掌さんが改めて説明して下さいました。 こういう大変な状況でも、はつらつとした爽やかな応対ぶりが印象的な若い車掌さんでした。 列車は停まったままですが、6時半にはいつも通り食堂車の営業が始まりました。 6時45分過ぎに津軽線の上り一番列車、7時25分には同じく下り一番列車。 他にも北海道からの貨物列車が何本も通り過ぎていきました。 列車が停まっている事を除けば、外でも内でも普段通りの朝が動き始めていることがちょっと不思議な感覚でした。 除雪作業の状況や終了の見込みは車掌さんが逐次放送で知らせて下さいました。 おかげで長時間停められたままの不安感はかなり拭われた気がします。 6時56分、何度目かの放送で概ね30分程度での除雪終了見込みが伝えられた後、「各方面お乗換えのお客様、札幌方面お急ぎのお客様、車掌にご申告をお願いします…」とのアナウンスがありました。 例によって函館から先行の特急列車に乗り換えられるよう手配して下さるのだと思いますが、これほどの遅延となると、南千歳・札幌から更に先の接続まで含めて、具体的にどの列車になら乗れるのか乗れないのか、特に地上の指令担当の方は苦慮されていたことでしょう。 「除雪作業終了致しました!まもなく発車致します…」とようやく放送が流れたのは7時25分。 外はもうすっかり明るくなっていました。 青函トンネルに入る前、現在2時間半ほどの遅延で札幌到着13時半頃の見込みとの放送がありました。 8時20分頃、青函トンネルを抜けたあたりで食堂車に行ってみました。 特にこういう大遅延の時は営業時間が変わったりすることもありますから、とにかく余裕を持って早めに行っておくに越したことはありません。 どうやら津軽海峡の北海道側でもかなりの積雪だったようですが、今朝はすっかり晴れて穏やかな空模様です。 「北海道北斗市、茂辺地駅に停車しております…」 途中何度か列車行き違いの為の臨時停車がありましたが、今日の車掌さんはその都度、市町村名も添えて駅名をアナウンスして下さいました。 地元の方でなければ耳慣れない名前ばかりですから、ちょっとしたことですが有難い配慮です。 遅れは徐々に広がって、9時29分、3時間弱の遅延で函館到着。 あらかじめ車掌さんに申し出ていた希望者には、ここから9時30分発の札幌行き「北斗5号」の指定席が用意され、乗り換えられるよう手配されていました。 「北斗星」からのお客さんが全員乗り終わるのを待って、「北斗5号」は2分ほどの遅れで慌しく発車。 続いて9時35分、「北斗星」も後を追うように函館を後にしました。 遅延の時は思わぬところで停まってしまうこともしばしばです。 10時頃、大沼国定公園内、小沼の湖畔で臨時停車。 その後すぐに上り「スーパー北斗」がすれ違っていきましたから、大沼駅から先、大沼公園駅方面への単線区間を前にしての行き違い待ちだったようです。 ともあれ沿線屈指のビューポイントでの小休止、観光客の方々にとっては思わぬサービスだったかも知れません。 大幅遅延で札幌着が午後になってしまう為、食堂車ではモーニングタイム終了後、今日に限ってランチタイムの営業が行われると車内放送がありました。 営業開始11時半、オーダーストップ12時で営業終了は12時半。 メニューはビーフカレーのみとの事ですが有難い配慮です。 考えてみれば昨晩もカレーですが、せっかくなので行ってみることにしました。 ちょっと驚いたのはランチ用のメニュー表があらかじめ用意されていたこと。 確かに長距離列車では遅延時の食事は切実な問題ですから、こういうケースも想定されていたんですね! 急ぐ用事がない時であれば、ここまで遅れが拡がってしまえば、むしろまったり、のんびりした気分になるものです。 噴火湾を眺めながら、個室でゴロゴロと過ごす時間もなかなか悪くありません。 登別を過ぎた後、13時05分頃、白老駅で臨時停車。 ここで後続の札幌行き「スーパー北斗7号」に道を譲ります。 函館を1時間以上後の10時40分に出た列車、改めてその俊足ぶりに驚かされます。 ようやく札幌に近付く頃には冬の短い陽はもうすっかり傾きかけていました。 札幌到着は約3時間半遅延の14時42分。 この大遅延が4連泊の途中ではなく、最終日だったのは幸いでした。 遅延に巻き込まれたお客さんや関係者の皆さんには申し訳ないのですが、個人的には「北斗星」との想い出がまたひとつ増えて、何とも不思議な満足感と共に旅を終えることができました。 初めての「北斗星」車中4連泊、実は4夜とも同じ5号車のB個室「ソロ」、オハネ25-552という番号の客車でした。 列車の中で何泊もしながら目的地を巡っていく、海外のいわゆるクルージングトレインの旅もかくやと思うとちょっと愉快な気がします。 2時間以上の遅延ですから払戻しの対象ですが、払戻しをお願いすると切符は回収されてしまいます。 勿論、払戻しは辞退して記念に切符を頂いてきました。 今回の旅の寝台券4枚、全部揃えて大切に取っておきます♪ ▼Next ▲Prev △Page top ■Menu |
#394 |
2012.1/11 北斗星(上り) 函館→上野 (B1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
北斗星4連泊の旅・3夜目 青森での予定を終えて、若干遅延の「スーパー白鳥31号」で21時に函館到着。 時刻表上では一本後の「スーパー白鳥33号」でも21時41分着、7分接続で「北斗星」に間に合うはずですが、雪の具合が心配なので余裕を持って移動しておくことにしました。 函館に着いてみると案の定「スーパー白鳥33号」は14分遅延、「北斗星」の発車時刻を過ぎてからの到着がアナウンスされていましたから、やっぱり判断は間違ってはいなかったようです。 ちょっとした遅延が致命傷にもなりかねない夜行連泊のスケジュール、特に冬場は早め早めの移動が肝要と改めて思い知らされました。 東京に住んでいた頃は函館から「北斗星」に乗って帰ることも多かったのですが、札幌に移住した今となってはここから乗る機会は本当に滅多にありません。 駅舎はすっかり新しくなっても、大きな弧を描いて列車のあかりが近付いてくるホームからの眺めは昔のままで、ちょっと懐かしくなります。 21時52分、5分ほど遅れて函館を発車すると、ほどなく「スーパー白鳥33号」がすれ違っていきました。 もしあちらに乗っていたらと思うと冷や汗ものです…。 今夜の上り「北斗星」は勿論今朝の下り列車の折返し。 パブタイムの食堂車を訪れたら、「何でまた乗ってるんですか!?」とアテンダントさんがビックリされていました(笑)。 ちなみに夕食は青森の駅弁、入浴も青森駅前で見つけた「青森まちなかおんせん」で済ませてきたのでシャワーカードも買わず、今夜も今朝と同様、紅茶一杯だけ頂いて失礼することにしました。 ちょうど「海峡線」から「津軽線」へと繋がる大きなカーブの高架橋のあたりで下り急行「はまなす」とすれ違いました。 以前から何となくこの区間を走る雰囲気が気に入っていて、特に他の列車とすれ違う時などは「絵になるなぁ…」と見入っていたポイントです。 実は今夜の遅れ具合から察して、もしかしたら丁度このあたりで「はまなす」が来るかも?と狙ってカメラを持って待ち構えていたのですが…残念ながらガラスの汚れと結露に阻まれて写真はこれが精一杯でした。 青森あたりからすっかり熟睡、ちょうど仙台で目が覚めました。 ちょうど15分遅延の5時09分、昨晩の雪の降り具合を考えるとむしろ順調な位です。 いつもは6時半頃に流れる朝一番の車内放送が今朝は6時過ぎには始まりました。 遅延の状況なども考慮して、敢えて福島到着前に始められたのでしょうか? その後しばらくすると「本日、配管が凍りました為、シャワーは使用できません…」とのアナウンス。 訊けば昨晩岩手で氷点下17度だったといいますから、相当厳しい冷え込みだったようです。 6時半の食堂営業開始の放送の中で、「本日、暖房が利きにくくなっております…」とのお詫びがありました。 やはり車外の異常な寒さの影響でしょうか? 座ってみると確かに少しひんやりとしていますが、それでも今朝は家族連れを中心に満席の盛況ぶりでした。 「11号車デッキで、雪が融けた為と思われる雨漏りがありました…」と、注意を促すアナウンスがありました。 普段でも幌の継ぎ目などから多少の雨漏りはするでしょうが、わざわざ放送されたというのは、それなりに激しく水が落ちていたのでしょうか? 車掌さんがその都度拭いて下さっているようですが、あまり訊いたことのないアクシデントです。 他にも色々、雪と寒さに起因する細かなトラブルはいくつか発生していたようです。 北海道級の耐寒仕様になっているはずの「北斗星」ですら不具合を起こすほど、昨晩の東北地方の寒波は相当厳しかったということでしょう。 9時52分、14分ほどの遅延で上野到着。 車内でのアクシデントは色々ありましたが、こと運行状況に関しては思ったよりも順調でした。 ホームに降りてふと見ると、すっかり凍てついた車体が道中の厳しさを物語っているようでした。 ▼Next ▲Prev △Page top ■Menu |
#393 |
2012.1/10 北斗星(下り) 上野→函館 (B1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
北斗星4連泊の旅・2夜目 上野に着いてすぐに買い求めた「北東北・函館フリー乗車券」。 盛岡から先、青函トンネルを抜けて函館、森まで乗り放題で、東京都区内発着で18,000円也という大変お得な切符です。 しかも盛岡~青森間の第三セクター区間もフリーエリアに含まれているので別途乗車券を買う必要はなく、B個室(もしくはB寝台)料金を加えても36,480円で往復「北斗星」に乗れるのは嬉しい限り。 この切符が無かったら、わざわざ青森に行くのに東京経由・「北斗星」4連泊なとどいう旅程を組もうとは考えもしませんでした。 あくまで概算ですが、札幌から東京に一回、青森に一回、それぞれ別個に出掛けるよりもかなり節約できたような気がします。 かくして東京滞在約9時間、今朝と同じ上野駅13番ホームに戻ってきたのですが、入線時刻を過ぎたというのに肝心の列車がやってくる気配がありません…。 やがてホームの駅員さんの動きが慌しくなり、「尾久駅で車両点検の為、しばらくお待ちください…」とのアナウンスが繰り返し流れ始めました。 一方、通勤客で溢れる隣の14番ホームからは「先行の回送列車が故障の為、19時16分発の籠原行きは車庫から出られない状態になっております…」。 自分のせいでもないのになぜか申し訳ない気持ちになってしまいます。 結局、「北斗星」が入線してきたのは定時の発車時刻を過ぎた19時15分。 そして19時27分、24分ほどの遅延でようやく上野を後にすることができました。 「申し訳ございませんが入線遅延の為、ディナーの時刻を変更させて頂きます…」と、発車後ほどなくアテンダントさんの車内放送がありました。 通常19時45分開始が今夜は20時からに。 食堂車の皆さんも大変なんだろうなぁ…と案じつつ、その後のパブタイムに頂くつもりだった自分の夕食もちょっと心配になります。 19時55分頃、大宮到着。 ダイヤが乱れているせいか、心なしかいつもよりホームが混み合っているような気がしました。 21時30分頃、思ったよりも早めにパブタイムが始まりました。 車内放送を待ちかねてオープン早々に訪れてみると、概ね半分ほどのテーブルが埋まる位の混み具合でした。 テーブル上の革表紙のメニューや、窓際の紙ナプキン・調味料のトレーなどの置き方は、その日の乗務員さんによって少しずつ流儀が異なるようです。 今日のようにテーブルランプの手前に置かれていたのは多分初めてだったと思います。 多少テーブルが狭くは感じるものの、例えば相席になった時など、向かいの席のお客さんに気兼ねすることなく手が届くので、特に混み合っている時などにはなかなか都合が良さそうな気もします。 22時45分、気が付くと最後の一人になりそうだったのでちょっと急いで席を立ちました。 明日も早起きなので早々に寝るとします。 目が覚めると青森はかなり激しい雪でした。 青森信号場での機関車交換作業中、列車の前には雪を必死で掻き分ける作業員さんの姿がありました。 乗務員交代の蟹田駅には5時21分の到着。 いつもは海峡線内ですれ違うはずの青森行き上り急行「はまなす」が、ここで行き違うために「北斗星」の到着を待っていました。 奇しくも先月、12月16日発の下り列車に乗った時と同じような遅れ具合です。 まだ「カシオペア」が走り始める前だったと思いますが、私が「北斗星」に頻繁に乗るようになった頃、上り「北斗星2号」と下り「はまなす」がここ蟹田で行き違うダイヤになっていた時期がありました。 今でもその時の車窓から見た光景が妙に心に残っていて、こうして遅延などで稀に蟹田での行き違いに遭遇すると、不謹慎ながらちょっと嬉しくなってしまいます。 6時20分過ぎ、青函トンネルを抜けるとすぐに「車両不具合の為、36分遅れて運転しております…」と車掌さんの車内放送がありました。 食堂車のモーニングタイムは通常通り6時半から。 いつもなら函館到着の少し前ですが、今朝は吹雪にかすむ津軽海峡を眺めるあたりでのオープンです。 「もし遅れてたら朝もお邪魔しますね!」と、昨晩のパブタイムの帰り際、顔なじみのアテンダントさんに冗談で言っていたら、幸か不幸かまさにその通りになってしまいました。 先程の放送によると函館到着は7時10分頃の予定とか。 食事はちょっと厳しそうですが、紅茶一杯だけなら降りるまでに頂いていけそうです。 「札幌方面お急ぎの方、南千歳から帯広・釧路方面お乗換えの方、お申し出下さい…」と車掌さんが車内を回り始められました。 五稜郭駅で臨時停車し、先行の札幌行き「スーパー北斗1号」に乗り換えられるよう手配して下さるとの事。 遅延の時にしばしば採られるおなじみの救済措置です。 一方、私は札幌方面ではなく、函館発7時24分、青森行きの「スーパー白鳥20号」に乗り継がねばなりません。 少し不安になって一応車掌さんに申し出てみたら「大丈夫ですよ!」と言って頂けたので、それを信じて函館まで乗っていくことにします。 7時06分、五稜郭到着。 乗務員室のある5号車のドアだけが開けられて、乗り換えを希望された方々が荷物を抱えて降りて行かれます。 ここで遅れが更に拡がって、7時12分、ちょうど到着した「スーパー北斗1号」と行き違うように函館駅に向かって再び動き始めました。 7時17分、函館到着。 名残りを惜しむ暇もなく、隣のホームで発車待ちの「スーパー白鳥20号」に駆け込むと「構内都合により発車が遅れます…」とのアナウンス。 この先、五稜郭まで同じ線路を走るので、「北斗星」を先に出してから発車させることにしたようです。 7時25分、「北斗星」発車。 続けて7時31分、7分ほどの遅延で「スーパー白鳥20号」も後を追うように動き出しました。 もしこの列車に間に合わなかったら今日一日のスケジュールが全てダメになるところだっただけに、ともかくギリギリ乗り継ぐことができてホッと胸をなでおろしました。 シビアな接続が重なる夜行連泊の旅、まさに薄氷を踏む思いです。 ▼Next ▲Prev △Page top ■Menu |
#392 |
2012.1/9 北斗星(上り) 札幌→上野 (B1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
北斗星4連泊の旅・1夜目 「北斗星」車中4連泊という、ちょっと変わった旅程に初めて挑戦してみることにしました。 実は元々、東京にも青森にもそれぞれ行く予定があったのですが、札幌から2回に分けて出掛けるよりも、東京始発の割引きっぷを組み合わせて一度の旅にまとめてしまった方が割安になり、しかも東京での宿泊費まで浮いてしまう…という計算です。 決して単なる酔狂ではなく、夜行が苦にならない人にとってはそれなりに理に適ったプランだと思うのですが…。 夕方17時過ぎのの札幌駅、出発前に急に注文を頂いたポストカードの納品・発送で郵便局に寄っていたら、またしてもギリギリになってしまいました。 年明け最初に乗る時までは決して見ない、撮らないと妙な誓いを立てていたので、これが私にとって今年最初の「北斗星」の雄姿です(笑)。 そういえば今宵は満月。 東室蘭あたりで雲に隠れてしまうまで、車窓にも綺麗な月が見えていました。。 洞爺を過ぎるとロビーカーで車掌さんによるグッズ販売が始まりました。 新年最初なので何か記念に買おうかとも思ったのですが…再来月あたりになりそうな乗車400回目の為に残しておくことにします(笑)。 苫小牧発車から登別、東室蘭…と、概ね5分前後の遅延が続いています。 手元の時計で19時59分、4分遅延で長万部到着。 デッキから覗いてみるとホームの先方にちょっとした人だかりが見えました。 連休最終日で成人の日、きっと成人式か遅めの正月休みで帰省された友達を見送りに来られたのでしょう。 その後の他の停車駅でも何度か見かけた光景です。 確かにこのあたりから本州方面に向かうとしたら、新千歳か函館に出て飛行機に乗るよりも「北斗星」のほうが便利そうですね。 車内でも、一見して観光客風ではない若い方々の姿が多かった気がします。 いつものように函館を過ぎたあたりでパブタイムの食堂車へ。 今夜は空いているかと思いきや、ほぼ満席の盛況でした。 改めて車内を歩いてみると、札幌を出る頃には空席が目立っていたのに、いつのまにか個室ではない1・2号車のB寝台まで半分以上が埋まっていました。 「青函トンネル内は温度・湿度が高いんです。車内にいても分かりますよ…」 ロビーカーで車掌さんが居合わせたお客さんの質問に答えられていました。 時には厳寒で水タンクが凍結してトイレが使えなくなっても、青函トンネルを抜けると自然に治ってしまうこともあるようです。 そんな話を思い出しながら、ふと見ると青函トンネルを出たばかりのデッキは結露が激しく、ガラスは真っ白に曇っていました。 青森付近はかなりの雪で少々不安になりましたが、幸い今のところは運行に支障は出ていないようです。 今回は少々ハードな旅程なので早めに休んでおくつもりが、気が付いたらいつものように青森を過ぎてしまいました。 下り「北斗星」とすれ違ったら寝ようと思います。 夜明け前の仙台あたりで目が覚めました。 函館を過ぎてからはほぼ定刻、順調に走り続けているようです。 6時前、福島に停まると外国人の旅行者の方がホームに駆け降りて、駅名標を写真に撮って急いで戻って来られました。 郡山を過ぎてしばらくすると朝陽が昇りはじめました。 先月乗った時にはちょうど黒磯駅通過中に追い抜かれた「はやぶさ」型車両の東北新幹線「やまびこ204号」。 今日は黒磯駅手前の鉄橋のあたりで追い抜かれました。 構図的にはあと少し、数十秒ほど早ければもっと良かったのですが…。 昨晩同様、朝の食堂車も結構な賑わいでした。 正月気分も抜けきらぬ時期だけに迷わず和食を頼みましたが、考えてみれば先月来、ずっと和食続きです(笑)。 青森付近の雪の影響もなく、今回は定刻通りの上野到着。 いつもなら遅延は遅延で旅の想い出と割り切ってしまえるのですが、今回ばかりは旅程が厳しい車中4連泊の1夜目だけに、まずは正直ホッとしています。 回送列車が出て行った後、線路の上に大きな雪の塊が散乱していました。 北に向かう始発・終着駅、上野駅の13番ホームには妙によく似合う光景です。 ▼Next ▲Prev △Page top ■Menu |
#391 |
2011.12/16 北斗星(下り) 上野→札幌 (B1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
金曜夜の下り列車は大盛況! 中国か台湾から来られたとおぼしき団体さんや、立派なカメラを携えた熱心なファンの方々など。 目立つのはいわゆる「用務客」ではなく、純粋に列車の旅を楽しみたくて乗りに来られている皆さんの姿。 かなり混みそうな先入観があって、実は極力避けるようにしていた金曜夜の下り列車ですが、乗ってみるとやはり平日の列車とはだいぶ雰囲気が違うようです。 私にとっても恐らく年内最後になりそうな今夜の「北斗星」、クリスマス間際の週末とあってごった返す上野駅から逃げ出すかのように、静かに13番ホームを離れていきました。 閑散としていた往路とは一転、今夜はディナーもほぼ満席の様子。 この分だとパブタイムもかなり賑わいそうなので、予定の21時15分より少し早めに食堂車の方に行ってみると、既に食堂車入口から隣のロビーカーにまで行列ができていました。 列の一番後ろに並んでしばらくすると、突然列車が速度を落として、やがて「白坂」という小さな駅に停まってしまいました。 ほどなく車掌さんから「線路内公衆立入りの情報が入りましたので停車しております…」との車内放送。 妙に難しい言い回しだなぁ…とは思いましたが、こういう状況の時には咄嗟に関係者同士で使うような言葉が出てしまうのはよくあること。 以前にも「カマ(=機関車)の不具合の為…」とか、「只今ハイモ(=除雪車)が除雪を行っておりますので…」といったアナウンスを耳にした記憶があります。 あるいはこんな言い方は失礼かも知れませんが、こういう言葉をたまに耳にすると、「あぁ、今も大変な状況下で頑張って下さっているんだなぁ!」と、逆にちょっと心温まるような気分になります。 21時25分、7分ほどの停車の後に運転再開。 しかし立ち入った公衆は未だ発見されていないらしく、隣の新白河駅までは警戒しながらの最徐行となりました。 運転再開とほぼ同時にオープンしたパブタイムは早速満席の大盛況! 既に2人席が全て埋まっていたので4人席の方に座らせて頂きましたが、勿論すぐに相席になりました。 最初に座られたのは、やはり「北斗星」に乗るのが楽しみで函館まで行かれるというご夫婦。 列車に限らず乗り物全般がお好きで、以前にも羽田から新千歳経由で与那国島まで、1泊2日でひたすら飛行機を十数便乗り継いでいくという何ともマニアックなツアーにも参加されたことがあるんだそうです。 お二人はもうお食事は済まされていたらしく、コーヒーと紅茶だけを注文されて、私が頼んだ煮込みハンバーグセットが届く前に席を立たれました。 その後もすぐに1人旅風の男性が合わせて2人、私のテーブルに相席されました。 一度の食事で4人もの方と相席になるとは、余程賑わっている時期でなければまず有り得ない珍しい体験です(笑)。 福島あたりでふと気づくと車窓はすっかり雪景色。 日本海側を中心に今夜の北日本は荒れそうとの予報です。 頼んだお料理が出揃うまでに45分ほど掛かりましたが、これだけの混雑ともなれば厨房の状況も容易に察しがつくだけに、むしろ感謝の気持ちで一杯です。 食後のコーヒーを頂く頃にはそろそろ閉店時刻。 会計の時、「何度も相席して頂いてすみませんでした…」とアテンダントさんがしきりに恐縮されていて、却って申し訳ないような気がしてしまいました。 ちなみに随分前から存じ上げている方ですが、なぜかこの方とお会いする時はまず相席を頼まれない事がない位、決まって車内が混み合っているので、それだけに尚更恐縮されていたんだろうと思います。 他にも、なぜか運休・遅延が極端に多い方とか、何度乗っても続けて乗り合わせてしまう方とか、長く乗り続けていると色々不思議な巡り合わせというものが実際あるものです。 かく言う私も「遅延率」が異常に高くて、既に退職された仲の良いアテンダントさんにはずっと「遅延王子!」と呼ばれ続けていたのも今となっては懐かしい思い出です。 レジのすぐ横の販売用テーブル、こちらもすっかりクリスマスの装いです。 仙台手前の電波塔。 ライトアップの光が降り続く雪に映って、まるで空に向かって光の柱が伸びているように見えました。 ドアの窪みには雪中行軍の爪痕がくっきりと…。 20分ほど遅れているので、深夜の上り「北斗星」とのすれ違いも、2時12分、盛岡~八戸間のいつもの場所よりかなり盛岡寄りにずれ込むのかな?と思ったのですが、どうやら上りも遅れていたらしく、結局2時40分、時間は遅れながらも大体いつもの場所に近いところですれ違っていきました。 八戸を通過するあたりではそれほど雪は無かったようですが、機関車交換の青森信号場はすっかり深い雪の中。 同じ青森でも気象条件は随分違うものなんですね。 5時08分、乗務員交代の蟹田に停車。 ホームの反対側には5時19分発、青森行きの始発列車が数える程の乗客を乗せて既に停まっていました。 ここでしばらく停車している間に、上り貨物列車1本と、いつもは海峡線内で出会うはずの急行「はまなす」がすれ違っていきました。 青函トンネルを抜け、木古内駅で一旦停車。 車窓の津軽海峡は垂れ込めた雪雲の下でしたが、函館に近づくにつれて急に雲が切れ始めました。 このあたりも昨晩は随分降ったようです。 6時15分、いつもより少々早めに朝一番の車内放送。 「昨晩の線路内公衆立入りの為、31分遅れで運転しております…」と、先ほど蟹田で交代された車掌さんも昨晩の方と同じ言葉で状況を伝えられました。 放送が終わるとすぐ、「お急ぎの方おられませんでしょうか?」と声を掛けながら車掌さんが車内を回って来られました。 新千歳空港から帯広方面、あるいは札幌から旭川方面など、遅延で接続列車に間に合わなくなる方がおられたら、五稜郭に臨時停車させて先行の「スーパー北斗1号」に乗り換えられるよう手配して下さるそうですが、結局希望者はいなかったようで臨時停車は行われず、「スーパー北斗」は五稜郭のすぐ先でそのまますれ違っていきました。 函館到着は36分遅延の7時10分。 ホームの向かい側には8時35分発の「SLはこだてクリスマスファンタジー号」の茶色い客車が停まっていました。 でも肝心のSLは…?と見渡してみたのですが、まだ車庫の中に仕舞われているのか結局見つけることはできず。 あと1時間位遅れてくれたら…と、一瞬ちょっと不謹慎な事も考えてしまいました(笑)。 函館を過ぎて見え始めた朝陽はすぐに雪雲に覆われてしまいました。 やはり地形の影響でしょうか? 毎度の事ながら突然晴れたり曇ったり、この先は変化の激しい空模様です。 森から噴火湾に出るあたりは実に穏やかな風景でした。 いつもは停まる落部駅も、今日は追い抜かれるはずの「スーパー北斗1号」が既に先行しているので一瞬のうちに通過してしまいます。 長万部駅の構内に雪まみれのラッセル車が停まっていました。 昨晩からの激闘の様子が窺えます。 長万部を過ぎると急に荒れ始めました。 いつもこのあたりから天気が崩れることが多いような気がします。 いつもは伊達紋別で行き違う「北斗4号」が、今朝は「北斗星」とほぼ同時に洞爺に到着しました。 この先単線区間なので、もしタイミングがずれていたらどちらかが待たなければなりません。 突発的な遅延なのに、あらかじめダイヤを組んでいたかのような鮮やかな行き違いにちょっと感心してしまいました。 朝は洞爺を出てから食堂車に行くのが私のいつものパターン。 遅延の今朝もついつい洞爺まで部屋で過ごしてしまったのですが、幸い営業時間には間に合いました。 さすがにこの時間帯になると相席にはなりませんでしたが、それでもいつもは貸切状態に近い事が多いのに、今朝はまだ先客の方が何組かおられました。 最近は往路と復路で和食・洋食を変えるようにしていたのですが、何となく風邪気味の喉には温かい味噌汁が良いような気がしたので(別に根拠はないのですが…)、今回ばかりは往復とも和朝食です♪ 順調でもなく、大混乱でもなく、「遅延王子」的にはまぁ標準的な着き方でしょうか?(笑) 11時41分、26分遅れで札幌到着。 やはり平日の列車よりも、到着後すぐに先頭機関車の写真を撮りに行かれる方々の姿が多いような気がします。 ふと見ると、「北斗星」用のディーゼル機関車が「スーパー宗谷」のディーゼルカーを2両だけ牽いて駅構内に入ってきました。 検査の為、苗穂工場に運ばれていく回送列車でしょうか? 定刻通りだったら見ることのできなかった珍しいシーンに遭遇して、旅の最後にちょっとだけ得した気分になりました。 ▼Next ▲Prev △Page top ■Menu |
【寝台】 A1:1人A個室ロイヤル A2:2人A個室ツインDX B1:1人B個室ソロ B2:2人B個室デュエット B上:B寝台上段 B下:B寝台下段 |