7月6日、特急「北斗14号」のエンジンから出火する車両火災事故が発生。
15日には特急「スーパーおおぞら3号」で配電盤から出火。
相次ぐトラブルの影響で多くの特急列車が長期運休を余儀なくされ、ここ半月ほどの間に道内の鉄道をとりまく事情はすっかり変わってしまいました。
「北斗14号」事故直後の不通・ダイヤ混乱に伴う運休を除けば、今のところ「北斗星」には特に影響は及んではいないのですが、それでも車窓から見える風景には事故の影響も垣間見られ、そして翌朝、本州内では一連のトラブルとは全く関係のないところで、思いがけぬ大遅延に巻き込まれることになるのでした。
札幌~南千歳間ですれ違った下り臨時特急「北斗91号」。
事故車両と同タイプ…正確には「同じエンジンを搭載した車両」が全て運行停止となり、11往復中4往復が長期運休を余儀なくされている「北斗」「スーパー北斗」系統を少しでも補完すべく急遽設定された列車です。
一見普通の「北斗」のようですが、事故車両とはエンジンの種類が異なる車両のみを集めて組まれた特別編成で、グリーン車無しの5両編成で1日1往復のみ。
エンジンの他、ブレーキ性能等も異なるので、所要時間も通常の「北斗」より延びていて、故にわざわざ「臨時特急」としてダイヤを組むことになったようです。
伊達紋別で行き違う下り特急「北斗17号」。
上記の臨時便を除けば、「スーパー」の付かない「北斗」で唯一運休を免れた列車ですが、実は車両が「スーパー北斗」用のものに差し替えられていました。
ちなみにこの便に車両を回す為、代わりに一本前の「スーパー北斗15号」が運休となっています。
運転間隔を空け過ぎない為か、列車毎の需要の関係か、いずれにせよ運休の影響を最小限に留めようとの苦心のやりくりが窺えます。
よく見ると正面の列車名も、側面の行先表示も、「スーパー」の付かない「北斗」のみの表示幕が出ていました。
こういうのもあらかじめ用意されていたんですね。
函館駅での機関車交換。
ここまでほぼ定刻でしたが、いつも「北斗星」と入れ違うようにやってくる札幌からの特急「北斗20号」は運休中です。
「昨晩の大雨により川の水位が上昇した為、藤田駅に停車しております…」
朝6時、いつもより幾分早めの車内放送が流れました。
このあたりはさほど激しい雨ではありませんが、遠くの山々は雨雲の中。
どうやら長期戦になりそうな気配です。
列車は未だ動かぬまま、6時30分、いつものように食堂車のモーニングタイムが始まりました。
遅延の為、今朝は営業時間を少し延ばしてオーダーストップ8時半、営業終了は9時になるそうです。
「川の水位が下がったので、福島まで運転致します…」
6時45分、ようやく動き出しました。
7時頃、1時間遅延で福島到着。
しかしこの先は依然不通で再開の見込みが立っていないそうです。
ホーム上では郡山方面に向かう普通列車の乗客を対象に新幹線への振替輸送のアナウンスが流れていましたが、今のところ「北斗星」に関しては新しい情報は出ていないようです。
外の空気を吸いに出ると、ちょうど阿武隈急行の電車が入ってきました。
詳しい方ならお気付きでしょうが、同社の中でも1編成しかいないレアな車両です。
車内に戻り、食堂車でゆっくり朝食を頂いて、席を立ってお会計を済ませてもまだ列車は動きません。
「福島に到着して1時間20分が経過しました。川の水位が下がらない為、また線路点検が終わっていない為、しばらく停車致します…」
車掌さんが車内放送で折々状況を伝えて下さいますが、やはり再開の見込みは立っていないようです。
外はすっかり雨雲も消えて、いつのまにか気持ちの良い青空が広がっていました。
「間もなく、この先の松川駅まで運転します!」と放送が流れたのはその後9時06分。
実に2時間以上の長時間停車でした。
9時10分、福島発車。
大雨の影響云々が嘘のような穏やかな風景です。
9時22分、松川到着。
ここで10分ほど停まっていました。
10時25分、郡山到着。
「八重の桜」のラッピングが施された会津若松方面、磐越西線の電車が見えました。
2分ほどの停車で郡山発車。
ほどなく車窓に見える車両工場の構内には、昨秋からずっと郡山駅構内隣接の車両基地に置かれていた、元JR北海道・学園都市線のディーゼルカーの姿がありました。
来年から盛岡エリアで運転される予定の「SL銀河」用の客車としてJR東日本に移籍した車両たちですが、いよいよ工場に運び込まれて改装工事が始まるのでしょうか?
郡山貨物ターミナルの構内では、廃車になった電気機関車の解体作業が…。
「鏡石まで35km/hで運転致します。鏡石を過ぎたら所定の速度で運転致します…」と郡山発車時に放送がありましたが、水量の増した川を渡り、しばらくするとようやく速度が戻ってきました。
ここまできたら、もはや何時間遅れても…といった心境ですが、それでもようやく先が見えると少しだけホッとします。
到着がお昼を大きく回ることが確実になったので、食堂車では特別にランチタイム営業が行われることになりました。
知る人ぞ知る遅延時限定・ランチカレー900円也。
私もまだ片手で数えるほどしか頂いたことのないレアメニューです。
営業再開11時、オーダーストップ11時半、営業終了は12時丁度。
皆さんお腹が空いていたのか、それとも物珍しさも手伝ってか、相席でやっと座れるほどの人気ぶりでした。
長い長い旅の最後、ようやく上野に着こうかという頃、巷で話題の「緑の山手線」がすれ違っていきました。
終点・上野到着は4時間12分遅延の13時50分。
今日の予定は完全に練り直しですが、それでもここまで遅れてしまうとむしろ清々しい達成感すら感じてしまうから不思議です。
とは言え、思わぬ大残業が強いられた乗務員の皆さんはさすがにお気の毒です。
本当にお疲れ様でした…。
ところで夕方、再び上野駅に戻ってみると15番線ホームには懐かしい列車が…。
数年前まで「北斗星」を牽いていた旧型の電気機関車「EF81」と、数両ほどの「北斗星」客車。
中にはかつて2往復時代の「北斗星3・4号」に使われていた「ロビーカー」の姿もありました。
どうやら運転士さんのハンドル訓練用に時折運転されているという試運転列車のようです。
実は上野に向かう「北斗星」の車中から、一瞬この列車がすれ違っていくのが見えた気がして、以前この試運転列車にたまたま遭遇した時の時刻を思い出して訪れてみたら案の定でした。
関東在住の方にとってはさほど珍しいものではないのかも知れませんが、決して毎日運転されているものではありませんから、私のような地方在住者にとって、たまたま上京した日にこういう列車に出会えるのはちょっとした幸運です。
不思議なもので、遅延に巻き込まれて予定変更を強いられた時ほど、なぜか行く先々でこういう巡り合わせが待っているものです。
こういうのを私は常々「遅延の神様」と呼んでいるのですが(笑)、今回もまさに4時間遅延のささやかな「ご褒美」といったところでした。
都内の出版社さんでのお仕事、残念ながら滞在中に全ての作業を終えることはできませんでしたが、別件の取材予定もあるのでとりあえず一旦札幌に戻ります。
さすがに金曜夜の下り列車、今夜の「北斗星」は全車満席との事。
間際になっての日程変更だったので個室が取れず、多分数年ぶり位の開放B寝台利用となりましたが、それでも禁煙車の下段が確保できたのはラッキーでした。
せっかくなので、久々に昔ながらのブルートレインの雰囲気を満喫していこうと思います。
開放B寝台の禁煙車は列車後方、しかも今回は最後尾の1号車なので、デッキに出て流れ去る風景を撮るには実に好都合です。
発車してからしばらくの間、まだ少し明るさの残る空にはスカイツリーの影が見えていました。
大宮では高崎線方面に向かう石油貨物列車と同時発車。
丁度良いタイミングで機関車が画面に収まってくれました。
ディナーが混み合っていたらしく、パブタイムの開始もいつもより若干遅れていました。
21時20分頃からロビーの通路の列に並び、10分ほど待ってオープンと同時に席に着くとほどなく満席になってしまいました。
少し軽めにビーフカレーとコーヒーと、この日はファイターズが勝ったので食後に夕張メロンゼリーも追加です♪
松島湾を過ぎたあたりで一旦就寝。
ゆっくり休むつもりでしたが、結局すぐに目が覚めてしまいました。
いつもより僅かに遅れて深夜2時15分頃、丁度いわて沼宮内駅通過中に上り「北斗星」とすれ違いました。
3時半頃、再び目が覚めると既に外は明るくなり始めていました。
曇り気味なのが残念ですが、よくよく見ると八甲田山とおぼしき山影もぼんやりと…。
4時10分頃、東青森を通過してしばらくすると、青い森鉄道の新駅のホームが既に大分出来上がっているのが見えました。
丁度良い感じの曲線上で、開業したら写真を撮るのにも都合良さそうな雰囲気ですが、残念ながら「北斗星」の通過時刻にこの駅を訪れることができる普通電車はまず無いでしょうね。
青森駅での機関車交換。
数分ほど遅れているようです。
青森を出るとほどなく朝陽が差し込んできました。
青函トンネルを抜けると生憎の雨。
函館で降りる方も多いらしく、身支度を整えて通路の折り畳み椅子に腰掛ける方々の姿が目立ちました。
いかにも開放B寝台らしい朝の風景です。
今回は私も函館で途中下車。
札幌発の「東京往復割引切符」は降りた時点で無効になってしまいますが、それでも元々の割引率が大きいので、帰りの函館~札幌間の運賃料金を別に払ったとしても、札幌~東京間の通常の往復乗車券を買って途中下車するよりも安上がりになる計算です。
あくまで出張帰りのついでの寄り道ではありますが、時刻表片手にこんな小細工を考えていると、ちょっとだけ汽車旅気分が盛り上がって楽しくなるから不思議です(笑)。
数分遅延で函館到着。
もう少し乗っていたかったなぁ…と名残りを惜しみつつ、こうして更に北へと向かう「北斗星」を見送っていると、東京から度々函館に絵を描きに通っていた若い頃を思い出します。
思えば当時はただ北海道が好きなだけで、会社を辞めて、北海道に移住して、ましてやプロの絵描きになろうとまでは考えてもみませんでした。
ここまで導いてくれた色々な御縁を振り返りつつ、でも、きっかけのひとつは紛れもなく「北斗星」そのものだったんだなと思うと、つくづく不思議な運命を感じてしまいます。
函館でのお目当ては、丁度今日から開催される函館の路面電車百周年イベントでした。
まずは早朝、8時過ぎから駒場車庫で行われた「花電車」の除幕式から。
札幌から始発の特急列車に乗っても間に合わない時間帯なので、その点でも東京出張と絡めての「北斗星」利用はなかなか理に適った選択だったと思います。
主役の花電車は勿論ですが、初めて訪れた駒場車庫の素朴な佇まいも実に良い雰囲気でした。
地元・札幌ばかりでなく、これからはまた函館の電車も折々描いてみたいと思っています。
いつも札幌を出る時、ちょうど入れ違いで隣のホームに入ってくる手稲方面行きの普通電車。
札幌圏でもすっかり珍しくなった国鉄時代の旧型車両が使われている貴重な運用ですが、とりわけ今日は国鉄時代、デビュー当時のボディカラーを復刻したレアな編成がやってきました。
同じ赤色でも他の編成より渋めの色合いで、塗り分けも異なり少々垢抜けない感もありますが、それが今となっては逆に貫録とさえ感じます。
JR発足後に走り始めた列車とはいえ、「北斗星」の客車も元を辿れば国鉄時代のブルートレインそのもの。
まるで四半世紀以上前に戻ってしまったかのような一瞬の顔合わせでした。
出発してほどなく、苗穂の車両基地の構内にはリニューアル工事を終えて7月からの運転再開を待つ「旭山動物園号」が見えました。
ラッピングも今まで以上に随分派手になった印象です。
札幌を出る時には晴れていたのですが、千歳あたりから低い雲とも霧ともつかないモヤモヤにすっかり覆われてしまいました。
苫小牧の製紙工場の大煙突も雲の中です。
今夜のファイターズ戦は二刀流・大谷翔平選手が投手として先発する大事な一戦。
幸い今日は道内民放局で地上波中継があったので、部屋に籠ってワンセグ観戦です♪
途中、札幌→室蘭とエリア設定を変えていく必要はありますが、伊達紋別、洞爺あたりまでは途切れ途切れながらも、まぁ何とか見ることができました。
しかし洞爺を過ぎて本格的に山間部に入ってしまうとさすがにワンセグではお手上げ…。
あとはネット速報に運命を委ねるしかありません。
日の長い今の季節、ぼんやりとした霧の風景ながらも長万部近くまで車窓の眺めが楽しめました。
21時48分、定刻通り函館発車。
いつものように後続の特急「北斗20号」が入れ違うようにやってきました。
実はこの直後、7月6日に函館本線を走行中の「北斗14号」でエンジンから出火する車両火災事故が発生し、それ以降、「北斗20号」も含めて同系車両による特急列車は全て運行休止となってしまいました。
運休措置は想像以上の長期に及び、この記事を書いている時点でも(※2014.2/7現在)、未だ運行再開のメドは立っていません。
こうして「北斗20号」を車窓に見たのは、今のところこの日が最後となりました。
試合のほうは両チーム入り乱れてのホームラン攻勢の末、1点リードの9回表にタイムリーエラーで同点に追いつかれるも、最後は延長10回裏、まさかのサヨナラタイムリー敵失でファイターズの勝利!!
とりあえず、パブタイムの食堂車ではお約束の「勝利のアイスクリーム」です♪
ちょうど日の出の頃、岩手から宮城に入るあたりで目が覚めました。
朝の松島湾の風景が眺められるのもこの時期だけの特権です。
仙台駅手前の車両基地になぜか阿武隈急行の電車が…。
郡山の車両工場には、3年前に廃止された寝台特急「北陸」の寝台車3両が置かれていました。
廃止後もずっと尾久の車両基地に置かれたままになっていたようですが、何故わざわざ郡山まで運んできたのでしょう?
車窓には梅雨とは思えない青空が広がっていました。
列車を降りるのがちょっと怖くなるような、いかにも暑そうな夏の風景です。
定刻通りに上野に着いて、そのまま都内の出版社さんへ。
作業場所をお借りして締切間際の原画を仕上げを急ぎます。
明日の帰りの列車までに無事に終えられると良いのですが…。
「北広島~島松間で快速エアポートとトラクターが衝突した為、運転を見合わせております…」
2分遅れで札幌駅4番線ホームに入線してきた「北斗星」に乗り込むと、すぐに事態を知らせる車内放送が流れました。
恐らく後続列車の為にホームを空ける必要もあったのでしょう。
とりあえず定刻通り17時12分に発車して、この先新札幌まで運転するとのアナウンスでしたが、実際には新札幌の手前、白石駅まで来たところで動かなくなってしまいました。
白石には15分ほど停まっていたでしょうか?
手元の時計で17時35分、やがてゆっくりと動き出すと、網走行きの特急「オホーツク7号」が轟音と共に追い抜いて行きました。
そういえば昔は上り「北斗星」…当時は「北斗星2号」だったかも知れませんが、この列車と「オホーツク7号」の発車時刻が割と近かったこともあり、札幌発車後、千歳線と函館本線とが分かれる平和までの複々線区間でしばしば併走していた記憶があるのですが、いつの頃からかダイヤが変わってそんな光景も見られなくなってしまいました。
事情が事情だけに、懐かしい風景…などと言っては不謹慎かも知れませんが、ほんの一瞬、そんな遠い昔の記憶が甦ってきました。
「只今17分ほど遅れて運転しております。事故現場付近は最徐行で通過します…」
車内放送が流れた後もしばらくは順調に走り続けていましたが、北広島を過ぎて17時55分頃、突然、歩くほどにまで速度が落ちてしまいました。
島松手前の本線上には事故に遭ったとおぼしき快速「エアポート」が停車中。
ヘルメット姿のJR社員さんや、警察官の方々が線路のまわりを慌しく動き回っていました。
踏切の前には青いトラクターとパトカーが…。
島松駅のホームには札幌行きの特急「スーパーおおぞら10号」がドアを開けたまま停まっていて、何人かのお客さんがホームに降りて、不安そうに踏切の方の様子を窺っていました。
18時13分、28分遅延で南千歳到着。
隣には17時07分発、小樽行きの快速「エアポート171号」がまだ停まったままでした。
発車後、列車の真上を横切ってJALの旅客機が飛び立っていくのが見えました。
次の美々には下り特急「すずらん7号」が停車中。
苫小牧の手前、沼ノ端では下り特急「スーパー北斗13号」と、臨時列車でしょうか?リゾート列車「ニセコエクスプレス」が停まったまま運転再開を待ち続けていました。
食堂車に行くのはいつも決まって22時頃。
函館を過ぎて、ちょうど車窓に津軽海峡の夜景が見えるのが毎度の楽しみだったのですが、今夜は列車が遅れているのでまだ函館にも着いていません。
少し軽めにビーフカレーを注文し、料理が出てくるのを待っているうちに函館到着。
時計を見ると22時15分、概ね40分ほどの遅延のようです。
時間帯はいつも通りながら、区間で言えば随分早めに食事を終えてしまったので、今夜は函館湾のあたりから最後尾・1号車デッキに立って、流れ去る夜景をじっくり眺めてみることにしました。
漆黒の海の向こうに遠ざかっていく函館山。
いつもの食堂車の窓越しの風景とは違う、こういう構図もなかなか絵になりそうです。
いつもは青函トンネルを抜けてからすれ違う下り急行「はまなす」も、今夜は青函トンネル内での遭遇となりました。
本当は竜飛海底駅か、青と緑の明かりが灯るトンネル最深部あたりですれ違ってくれたらと思ったのですが…。
早朝4時半、宮城平野あたりで素晴らしい日の出を迎えました。
仙台到着5時15分、遅延は約20分ほどにまで回復したようです。
東京に近付くにつれて次第に緑も濃くなってきました。
札幌ではまだ時折肌寒い位でしたが、車窓はちょっと蒸し暑そうな初夏の風景です。
大宮駅に入る手前、車両工場の側線に珍しい車両が停まっているのが見えました。
いずれも工場で長く保存されていた国鉄時代の電気機関車たちで、まるで現役同然の綺麗な姿に整備されているようです。
それにしても、貴重な車両が3両連なって、しかも本線を走る列車からも良く見える場所に並べられていたのは気になります。
もしかしたら工場のイベントか何かのPRだったのでしょうか?
この程度の遅れ具合だと、あるいは終着間近の尾久~上野間で車両基地へと引き上げていく先行「カシオペア」の回送列車とすれ違うかも?…と淡い期待も抱いたのですが、残念ながら少しだけ遅かったようで、見ると既に客車を切り離した機関車だけがゆっくりと尾久の構内を移動していくところでした。
上野到着、10時丁度。
定刻よりも22分の遅延でしたが、昨晩道内の40分遅延からすれば、ここまで回復してくれただけでも順調だったと言うべきでしょう。
今日は東京で少々用事を済ませてた後、新幹線と在来線特急を乗り継いで福井に向う予定です。
ともかく、後々の旅程に響くほどの遅延にならなかったのは幸いでした。
最近では東京から更に先、福井方面などに足を延ばすことが多かったので、「北斗星」で単純往復、東京1泊のみというシンプルな旅程は久々のような気がします。
出発前からしばらく慌しい日々が続いていたので、今夜くらいは少しゆっくり旅を楽しんで帰ろうと思います。
滞在最終日、訪問先の出版社さんでのお打合せが思いのほか早く終わり、時間つぶしのつもりで訪れた鉄道博物館で「北斗星」の可愛らしい缶入りお菓子を見付けました。
旅写真では割とありがちなパターンですが、今回はこの子と一緒に札幌まで旅してみることにしました。
定刻通り上野発車!
パブタイムの食堂車。
先客は1組だけ、気が付けば私が最後の客になってしまいました。
青森駅での機関車交換。
いつもより若干遅れているようです。
空は少しずつ白み始めていました。
函館到着は10分ほど遅延。
慌しく機関車を付け替えて先を急ぎます。
大沼国定公園は未だ枯葉色、駒ヶ岳は雲の中でした。
だいぶ春らしくなったとは言え、東京から戻ってくると、まるでひと月以上季節が戻ってしまったような錯覚を覚えます。
いつもは「北斗星」が出た後にやってくる下り普通列車が、今日は森駅の手前からピッタリと横に並んで入ってきました。
落部駅で後続特急「スーパー北斗1号」の通過待ち。
移動の車中で天気予報は見られなかったのですが、どうやら昨晩はこのあたりでもかなり降っていたようです。
雨だったか強風だったか、この列車も深夜の徐行運転の影響とかで数分程度の遅延です。
いつものように少し遅めに出掛けたモーニングタイムの食堂車。
この時間帯はお客さんも少なくて、ゆったり贅沢に過ごさせて頂きました。
遅れは徐々に挽回し、ほぼ定刻通りの札幌到着。
長袖シャツにジャケットだけではまだ肌寒い今日の札幌です。