北斗星乗車記・乗車記録(#292~#300) Boarding record and Travel diary of Hokutosei
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#300 |
2008.3.14 北斗星1号 上野→札幌 (A1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
さようなら「1列車」…300回の旅路の果てに いよいよ最後の「北斗星1号」。 そして記念すべき300回目の「北斗星」。 とりわけ好んで利用させて頂いた「1号」には想い出も尽きず、取材という目的を抜きにしても、今日だけはどうしても乗っておきたいと思っていました。 久々のA個室ロイヤルルーム、「赤ランプの食堂車」での嬉しい乾杯、往復を共にさせて頂いた乗務員さんとの束の間の交流、そして大勢の仲間達に迎えられての札幌到着… この汽車が消えてしまう寂しさ以上に、この汽車が今まで与えてくれた沢山の出会いと想い出を噛み締めながら、素晴らしいラストランを迎えられたことに胸が一杯になりました。 「1号」廃止の噂を聞いた時、乗車回数を数えてみたらちょうど290回を超えた位。 これが280回とか、300回を過ぎていたら何でもなかったのですが、あと数回なら最終運行に合わせられるぞ!と気付いてしまったのが事の発端。 以降、出張予定を調整しつつ数往復を重ねた上で今日を迎えた次第です。 つまらぬ自己満足と言われてしまえばそれまでですが… こんな節目を迎えられたのも何かの運命かな?と思ったりもします。 普段はこんな贅沢はしませんが、今日ばかりはロイヤルルームを奮発! ゆっくりと想い出に浸りつつ、でも今後の創作の為、車内の雰囲気などしっかり取材しておこうと思います。 この客車も今宵を最後に引退との事。 10号車12番、最後の乗客となりました。 知人のカメラマン氏が上野駅まで見送りに来てくれた他、今回は「札幌LRTの会」の先輩が面白がってついてきてくれました。 「300回を祝わないと!」と、友達というより親子ほど歳の離れた私の為に色々気遣い盛り立てて下さったのがこの方です。 ふとケータイを見れば「300回おめでとう」メールがいくつも届いていました。 いつも一人旅ばかりでしたが、気がつけば良いお仲間に恵まれていたものです。 「赤ランプの食堂車」最後の夜、このテーブルで乾杯させて頂けて本当に嬉しい想い出になりました。 深夜、青森の信号場で機関車交換の停車中、隣の線に上野行き「北斗星4号」が入ってきました。 カーテンを閉ざした寝台車、白いテーブルランプの食堂車、大きな窓が仄明るいロビーカー… ちょうど私の部屋の前に乗務員室が停まり、窓を開けて安全確認を繰り返す車掌さんの凛とした姿がはっきりと見て取れました。 向こうも今夜が最終運行。 実に印象的な最後の出会いでした。 早朝の函館駅。 ダイヤ改正に伴う時刻調整の為、いつもより20分ほど長く停まります。 名残りを惜しむ時間を少し余分に頂けてちょっと嬉しくなりました。 森駅に近付く頃から徐々に空が白み始めました。 この先、晴れていれば噴火湾の朝陽が素晴らしいのですが今日はあいにくの空模様。 でも、ラストランには涙雨がむしろお似合いかも知れませんね。 この食事を終えて席を立ったら、もう二度とここに座る事はないんですね。 そんな事を思っていたら美味しいお料理も喉を通らず、コックさんに申し訳なく思いつつも結局少し残してしまいました。 理屈では今日が最後と分かっていても、普段どおりの活気溢れる雰囲気になかなか実感が湧かなかったのですが、南千歳を過ぎた後、全ての什器が片付けられてガランとした食堂車を見た時には初めて涙が出そうになりました。 一昨日、札幌からずっとご一緒させて頂いたアテンダントさんともまもなくお別れです。 札幌到着時に思わぬサプライズ! 仲間数人が花束を持って待ち構えていました。 いやはや、そんな仰々しくされてもと一瞬たじろぎましたが、おかげで湿っぽい空気も吹き飛んで笑顔で最後を締め括れたのですから感謝しないといけませんね。 写真に撮られるのはどうも照れ臭いものですが、せっかく仲間が撮ってくれたものですから恥を忍んで1枚掲載させて頂きます。 「この汽車にずっと乗り続けたら何かが変わるかも知れない…」 乗り始めたばかりの頃、そんな事を漠然と思ったりもしていましたが、気がつけば会社を辞めて絵描きになって、札幌に居を移して、カミサンとも一緒になって、そして新天地でこんな素晴らしい仲間に囲まれてやってこられたという事実。 それが「北斗星」300回の何よりの収穫だったと思います。 最後の「北斗星1号」…というより自分にとっては長い長い「北斗星」との旅もようやくひとつの節目。 今は只々、溢れんばかりの出会いと想い出を与えてくれた「北斗星」と、「北斗星」に携わってきた大勢の方々への感謝の気持ちで一杯です。 …などと言いつつ、来月あたりまた乗ってそうな気もしますが(笑)。 △Page top ■Menu |
#299 |
2008.3.13 北斗星2号 札幌→上野 (B1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
北斗星20周年記念日 開業20周年の節目、ダイヤ改正・減便前々夜。 そして個人的には299回目の「北斗星」。 月に二度三度と往復していた在京時代はもとより、移住後も、この汽車が変わらず走り続けてくれている事が何となく心の支えになっていたものです。 改正後もこの時刻の便は残るものの「2号」という呼び名は消滅、車両も大幅に入れ替わってしまいます。 脈々と続いてきた大きな流れがまたひとつ途絶えてしまうようで胸が詰まりますが、最後にもう一度、想い出の旅路をしっかり記憶に刻んでこようと思います。 見慣れたホームの案内表示もこれで見納めです。 大好きだった赤いテーブルランプの食堂車も引退の運命。 そのためか、大きなカメラを携えた「乗り納め」目当てとおぼしきお客さんがいつもより多かった気がします。 いつものように函館発後に遅めの夕食。 少し悩んでイタリアンハンバーグを頼んだら「今日はピザじゃなくて良いんですか?」と怪訝がられました。 最近では初対面の若い乗務員さんが多くなってきましたが、たまに在京時代から存じ上げている方がおられるとちょっと嬉しくなります。 今日はベテランの…と言って良いでしょうね、7年ほど前から何度もご一緒させて頂いた同い年のアテンダントさんが乗務されていました。 お互い旅の疲れがなかなか抜けにくくなる年齢、「私もそろそろ降りるかも…?」なんて仰っていましたが、そう言わずにもうしばらく頑張って頂きたいものです。 一方、一緒におられた札幌のアテンダントさん。 お話させて頂いたのは初めてだったと思いますが、伺えば前職の同期の方が私も仕事でよく存じ上げている方だと分かってビックリ! 転職の経緯など伺って、なるほどあの方らしいなぁ~と妙に納得してしまいました。 そういえば、いつも「北斗星」の切符をお願いしていた東京の旅行センターの店員さんがコックさんのお知り合いだったと気付いて皆で驚いた事もありましたが、いやはや世間は狭いというか…なぜか「北斗星」のまわりにはこういう御縁が多いような気がします。 束の間の雑談でしたが、節目の旅でまたひとつ良い想い出ができました。 東京で会社勤めの頃は「2号」を降りると即出勤… 慌しくも厳しいスケジュールの中で、最後にこの食堂車で頂く朝食がささやかな慰めでもありました。 今では自由業の身になって、ようやく穏やかな気持ちで朝食を頂けるようになった気がします。 メニューは変わってしまいましたが、今でも朝の食堂車に行くと何事も必死だったあの頃の記憶が甦ってきます。 不謹慎ながら今回も遅れるかと密かに期待していたのですが… 結局9時41分、定刻通り上野到着。 20周年の節目だけに、最後はしっかりと締めてくれたようです。 上野で降りる乗務員さん達にとっては、これが最後の「赤ランプの食堂車」。 荷物を降ろして引き揚げる前に並んで記念写真を撮る姿がありました。 折り返しまでの間、大宮の鉄道博物館を覘いてきました。 オープンから半年近く経った今でも相変わらず大変な賑わい。 ご同慶の至りです。 歴史年表のコーナーに「北斗星」の展示を発見! 改めて20年という時間の大きさを感じさせられます。 これだけの間、変わらず輝き続けてきたのって実は物凄い事なんでじょうね。 △Page top ■Menu |
#298 | 2008.2.28 北斗星1号 上野→札幌 (B1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
機関車故障の末に… 前回(→2/13)も、前々回(→1/23)も大雪に襲われ大幅遅延。 さすがに今回は空模様も大丈夫そうだと思いきや出発早々の機関車故障…。 今年になって7回乗って、うち5回も遅れるとは只事ではありませんが、ダイヤ改正・減便を来月に控えた「北斗星」が最後に貴重な想い出を刻んでくれたのかな?という気もします。 遅れたからこそ出会えた津軽海峡の朝陽の美しさ、きっと生涯忘れられないでしょう。 来月のダイヤ改正で廃止される便とあって、発車前のホームにはカメラを構えた人たちが溢れていました。 皮肉にも20年前、開業当初のフィーバーを想い起こさせる光景です。 定刻通り上野を出てホッとしたのも束の間、隣の尾久駅でいきなりの臨時停車。 その後大宮までは辿り着いたものの再び動かなくなってしまいました。 不思議なものでこういう時、乗り合わせた乗客の間に妙な「連帯感」みたいなものが生まれたりするものです。 機関車故障のアナウンスに、顔を見合わせ溜息をつき「困りましたねぇ…」などと言いながらも、何かをきっかけにフッと空気が緩み、気がつけば輪になって旅談義に花が咲き…なんて、見知らぬ旅人同士、こんな風に盛り上がることも昔に比べれば少なくなったような気がします。 点検の後、1時間ほど遅れて大宮を出たものの、宇都宮の手前、雀宮駅でまたしても立往生。 ここでとうとう機関車交換の断が下されました。 構内配線の都合とかで救援機関車が着くまではこのまま雀宮で待機、交換作業は宇都宮到着後直ちに行うとの事。 ふと見ると隣のホームを後続の「北斗星3号」が全速で追い抜いていくところでした。 宇都宮で機関車交換。 珍しい光景にギャラリーが大勢集まってきました。 食堂車で遅めの夕食。 往路と同じ馴染みのコックさんがおられました。 「アンタが乗るといつも遅れるなぁ!」…とはさすがに言われませんでしたが、なぜか顔見知りの乗務員さんとは遅れ便で乗り合わせる事が多い気がします。 と言うか、今年になって7回「北斗星」に乗って、うち5回は遅れているんですから… もはや日頃のオコナイというだけでは片付けられそうにありません。 カミサンからのメールを見れば「きっと北斗星も別れを惜しんでるんだよ」と…。 翌朝、目覚めたのはまだ薄暗い青森の蟹田駅。 青函トンネル通過中に食堂車からのモーニング放送。 これは珍しいぞと早めの朝食に出掛けていくと、トンネルを抜けた瞬間、目もくらむような朝陽が差し込みハッと息を呑みました。 …初めての北海道旅行は昭和63年3月、開業1週間目の「北斗星5号」。 青函トンネルを抜けた瞬間、黄金色に輝く雪原の向こうから今まさに昇り始めたばかりの太陽の眩しさ、神々しさに身震いしたのを今でもはっきりと覚えています。 偶然にも今日の「北斗星1号」はあの日の「5号」とほぼ同時刻。 大幅遅延のおかげで…などと言っては叱られそうですが、20年ぶりにあの日と同じ光景にもう一度出逢うことができました。 いつもなら日の出前に通り過ぎてしまうはずの津軽海峡、この風景をを眺めながらの朝食というのもちょっと珍しい経験でした。 函館時点で約3時間半、札幌到着は約3時間20分遅れの12時39分。 そういえば昨晩、「明日の朝は『エルム』のダイヤらしいよ」とコックさんが言われていました。 結局一度も乗る機会のなかった「北斗星」の姉妹列車。 その旅の雰囲気を、どうやら最後の最後に少しだけ感じさせて頂くことができたようです。 「北斗星」が最後にもう一度、想い出を辿る時間をくれたのでしょうか? そうでなければ、5回も続けて乗った列車が遅れるなんてどうしても考えられません。 そういえば引退される乗務員さんの最終乗務に乗り合わせた時も、しばしば列車が遅れていたような気がします。 2時間近くの大幅遅延に、「『北斗星』は最後まで私を離してくれませんねぇ…」なんて笑っていた方もおられましたが、今思うとそれもあながち冗談ではないような気もします。 「北斗星」に魂があるなら…なんて言うと笑われそうですが、私にはどうしてもそう思えてなりません。 △Page top ■Menu |
#297 | 2008.2.26 北斗星4号 札幌→上野 (B1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
ありがとうロビーカー 激しい雪の影響で約10分の遅れ。 食堂車を覘くとまたも先々週(→2/13)と同じアテンダントさんが乗務されていました。 「本当によく遅れますねぇ…」 その前の途中打切り・バス代行(→1/23)も含めて、この1ヶ月余のうちに3本続けて遅れ列車で乗り合わせ…もはや笑うしかありません。 ゆったりとした空間が魅力の「北斗星4号」のロビーカー。 この車両も来月のダイヤ改正で引退とか。 上野到着1時間遅れも、サヨナラを惜しむ時間を余分に頂けたと思えばむしろ幸運だったのかも知れません。 夕方前から激しい雪。 天気予報も芳しくなく一瞬不安になりましたが、「北斗星4号」はどうやら運転されるようです。 知人のカメラマン氏に見送られて札幌発。 やはり雪の影響で約10分の遅れ。 随分前からお世話になっているコックさんとは去年の10月以来の再会。 確か前回、共通の知人の近況に話が及んで、「アイツの友達の○○、結婚したか訊いといてくれる?」と尋ねられたまま返答する機会が無かったのですが、やっと4ヶ月ぶりに「結婚して子供もいるそうですよ」と伝える事ができました。 割と頻繁に乗せて頂いているとはいえ、乗務のローテーションもありますから次の再会はいつになるやら…。 なんとも気の長い伝言ゲームです(笑)。 今日も別れ際に「××がいま上野にいるって伝えといて!」と言われたのですが…。 ゆったりとした空間が魅力の「北斗星4号」のロビーカー。 ちょうど20年前、「北斗星」運行開始を前に上野駅で催された車両展示会で初めて目にした時の衝撃は今でも忘れられません。 この車両も来月のダイヤ改正で引退するとの事。 今夜はゆっくり別れを惜しむとしましょう。 目が覚めると一ノ関の手前、前沢駅で臨時停車中。 そういえば去年もこの駅で足止めされた気がします。 しばらく経って動き出し、ようやく一ノ関に到着した時点で約20分の遅れ。 その後も徐行を繰返し先行きがちょっと不安になりますが、まぁ、ロビーカーの大きな窓から素晴らしい朝陽が見れたから良いとしましょう。 低気圧云々の予報が嘘のような青空でしたが、やはり風はかなり激しく吹き荒れていたようです。 途中数度の臨時停車、利根川の鉄橋では歩くほどの最徐行で遅れは更に拡がって、結局上野到着は約1時間遅れの12時20分。 でも恐らく最後になるであろう「北斗星4号」の旅、サヨナラを惜しむ時間を少し余分に頂けたと思うとむしろ幸運だったのかも知れません。 回送列車のテールライトが見えなくなるまで見送って溜息ひとつ…。 △Page top ■Menu |
#296 | 2008.2.15 北斗星1号 一ノ関→札幌 (B1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
最後の一ノ関 案の定、岩手・秋田は大荒れの空模様。 激しい雪と強風でJR線も運休・大幅遅延が続出でしたが、それでも帰る日の夜には風もだいぶ収まったようで無事盛岡まで戻ることができました。 夕食はいつもの如く盛岡冷麺。 新幹線で一ノ関まで出てから「北斗星1号」で帰札の徒に。 この駅から「北斗星」に乗れるのも今回が最後になりそうです。 一ノ関は昔ながらの地平駅。 広い改札を抜けるとそのまま「北斗星」の停まる1番線ホームです。 古きよき汽車旅の情緒が感じられるお気に入りの駅でした。 いつの日かまたこの駅に降りる事があるでしょうか? 4時半過ぎ、まだ真っ暗な函館に着く頃に目が覚めました。 先行列車が遅れているようで10分遅れで函館発。 でも八雲あたりでは5分遅れにまで回復。この調子だと定時に戻れそうです。 それにしても、金曜発の下り列車はやっぱり混むのでしょうか? 朝の食堂車はオーダーストップまでずっと満席でした。 その後、一旦は定時に戻ったものの、南千歳あたりから猛吹雪に巻き込まれ結局約10分遅れで札幌着。 長旅を終えた機関車のボンネットからは白い湯気がもうもうと立ち昇っていました。 △Page top ■Menu |
#295 | 2008.2.13 北斗星4号 札幌→盛岡 (B1) ▼Next ▲Prev ■Menu |
今季最大級の寒波 どうして私の乗る日に限ってこうなるのでしょう!? 前回(1/23)は爆弾低気圧の影響で運転打切り、伊達紋別から札幌までバス代行となってしまいましたが、今回もまた今冬最大級の寒波到来…とかで交通機関は大混乱! でも「カシオペア」も、大阪行きの「トワイライトエクスプレス」も、上野~青森間の「あけぼの」もことごとく運休なのに我が「北斗星」だけは運転されるのですから、まぁ、私の悪運もまだまだ尽きてはいないようです。 「いつも遅れますねぇ…」 食堂車を覘くと前回と同じアテンダントさんが乗務されていてお互い苦笑いです。 函館駅停車中。 猛吹雪に晒され車体はすっかり真っ白です。 上京のみならず東北旅行にも重宝してきた「北斗星」ですが、来月のダイヤ改正で減便されると盛岡に停まる列車は無くなってしまうようです。 今日は定刻4時37分から17分ほど遅れての到着。 こんな時間、この駅に降りるのもこれが最後になりそうです。 ともかく無事に辿り着けてホッとしたのも束の間、乗り継ぎ予定の花輪線の始発列車は強風の為運休との事。 この先どうなることやら…。 △Page top ■Menu |
#294 | 2008.1.23 北斗星1号 上野→札幌 ※伊達紋別→札幌バス代行 (B下) ▼Next ▲Prev ■Menu |
爆弾低気圧の下で 迂回、遅延、振替輸送… 過去にも色々ありましたが、「北斗星」乗車294回目にして今回が最大の運行障害でしょう。 ここまで来ると、もはや困ったとかいうよりも、貴重な経験をさせて頂いたという不思議な満足感、達成感すら湧いてくるから不思議です。 上野に戻れず札幌滞在を余儀なくされた食堂車の乗務員さん達には只々気の毒ですが…。 東北地方は大荒れとか。 上野駅13番線の「夜行列車運休」の貼り紙には一瞬蒼くなりましたが、幸い「北斗星1号」は予定通り出発するとの事。 とにかく無事辿り着けるよう祈るのみです。 それでも翌朝、函館、森あたりまでは呆気ないほど順調でしたが、もうひと眠りして気がついたら洞爺手前で約40分の遅れ。 まぁ急ぐ旅でもなしと、とりあえずモーニングタイムの食堂車へ。 三十路も半ばになるとボリューム満点の朝食は少々重く感じる事もあり、コーヒーだけで済ませてしまう事も多いのですが、今日は何となく洋食セットを頼んでしまいました。 結果的にはそれが幸いする事になったのですが…。 雪によるポイント不転換…とかで伊達紋別の手前、長和駅で突然の臨時停車。 ようやく動き出したと思いきや、伊達紋別に着くとまたしても先に進まなくなってしまいました。 ホームに降りてみると凄まじい吹雪! どうやら長期戦になりそうです。 結局、復旧のメドが立たずバス代行に。 残念ですが、とにかく無事札幌まで戻れるだけでも有難い事と思わなければ。 途中、いつも「北斗星」で通っている線路が何度も車窓をかすめます。 なるほど、こういう風景の中を走っていたんですね。 絵を描く時の良い参考になるぞと、不謹慎ながらちょっと興奮してしまいました。 上野を出てから24時間10分、17時丁度にようやく札幌到着。 実に7時間42分遅れ。 いつもなら折り返しの「北斗星2号」がそろそろ入線するような時刻です。 ともかく、今日は朝食を腹一杯頂いたお陰で随分救われました。 この長丁場に空腹地獄が加わったら…かなり悲惨な道中になったはずです。 精算所に行くと「札幌・東京フリーきっぷ」29,500円也のうち、特急料金分として1,250円払戻してくれました。 さすがに疲れたのでコレでタクシーに乗って帰ります。 △Page top ■Menu |
#293 | 2008.1.21 北斗星2号 札幌→上野 (B下) ▼Next ▲Prev ■Menu |
南東北の朝陽 早起きして食堂車でモーニングコーヒー。 素晴らしい日の出に出会えました。 車窓に雪を被った立派な山がふと目に留まったので、「何ていう山か分かりますか?」とアテンダントさんに尋ねてみたら、厨房に戻って十数分、わざわざ調べてきてくれました。 朝の忙しい時間に申し訳ない…。 でも温かいご親切に感謝です! 「北斗星2号」で久々の上京。 数えてみたら通算293回目の「北斗星」乗車でした。 節目の300回は恐らく年内、それも早い時期に達成できそう。 その時は何か想い出に残る事をやってみようかと、「札幌LRTの会」のメンバーにそそのかされて半分本気で思っている次第です。 郡山を過ぎてしばらくすると朝陽が顔を出しました。 やがて左前方に見えてきた冠雪の山々、アテンダントさんのお話を思い出しながら後で地図を調べてみるとやっぱり那須連山のようでした。 白河付近では左に見えるんですね。 今回初めて気付きました。 今回も実に良い旅でした。 久々の上野駅。 余韻に浸りつつ回送列車が出て行くまでホームで見送ります。 上野の会社に勤めていた頃は、この汽車を降りて会議に直行…なんて事もしばしばでした。 今となっては遠い遠い想い出です。 △Page top ■Menu |
#292 | 2008.1.3 北斗星1号 盛岡→札幌 (B2) ▼Next ▲Prev ■Menu |
カミサン同伴 帰省の帰路、盛岡から乗車。カミサンは食堂車の朝食にすっかりご満悦の様子。 そういえば一緒に「北斗星」に乗るのも初めてでした。 「あの人、奥さんですか~!?」と厨房の奥から覗き込まれてしまいました。 カミサンの実家の八戸から新幹線で盛岡に出て「北斗星1号」で帰札の徒に。 普通に考えると青森から札幌行きの夜行急行「はまなす」に乗るのが順当なコースですが、実はどちらにしても八戸発の時刻は変わらず、しかも早朝6時に着いてしまうよりは9時過ぎまでゆっくり過ごせる方が遥かに楽…というわけです。 真夜中の青森(信号場)で機関車交換。 カミサンはとっくに夢の中です。 カミサンにとっては初めての食堂車。 料理はもとよりこの独特の雰囲気がすっかり気に入ったようですが、残念ながらこの「1号」は再来月のダイヤ改正で廃止予定とか。 次の帰省は「カシオペア」か、仙台から「北斗星」…でしょうか? カミサンにひとつ良い経験をさせてあげられたかな?とささやかな満足感。 私自身も普段縁のない2人用個室の乗り心地をゆっくり楽しませて頂きました。 時々こういう機会があっても良いかも知れませんね。 △Page top ■Menu |
【寝台】 A1:1人A個室ロイヤル A2:2人A個室ツインDX B1:1人B個室ソロ B2:2人B個室デュエット B上:B寝台上段 B下:B寝台下段 |