イラストレーター鈴木周作【公式】

北斗星乗車記・乗車記録(#416~#420) Boarding record and Travel diary of Hokutosei

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通算 乗車日/列車 乗車記
#420
2013.1/23
北斗星(下り)
上野→札幌
(B1)

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北斗星 福井からの帰り道

 福井取材の往復に「北斗星」を使うのも何だか不思議な気がしますが、途中東京にも色々用事はありますし、ならば二度に分けて出掛けるよりも一度の旅にまとめてしまったほうが、日程、旅費ともに楽になるというものです。
 今回の目的は年明け最初のえちぜん鉄道訪問。
 昨年秋、原画展を開催させて頂いた山王駅の待合室はその後すっかり綺麗にリフォームされていました。
 他にも、つい先日搬入されたばかりの新型車両や、それと入れ替わるように引退した旧型車両の解体作業の現場など貴重な場面も色々見ることができて、バタバタと駆け足ながらも実り多い取材になりました。
 えちぜん鉄道も、「北斗星」も、今の私にとっては創作活動の核ともいえる大切なテーマ。
 天秤にかけることなど出来るわけもありませんが、何度乗っても、何度訪れても、まだまだ見るべきものが一杯で、両方とも本気で掘り下げようと思ったら本当に身体が二つ欲しくなる位です。



北斗星

 出発前からの風邪がなかなか抜けきってくれません。
 一度は回復の兆しも見えていたのですが、やはり旅行中の寝不足や無理が祟ったのでしょうか?
 今夜こそはおとなしく早めに寝てしまったほうが良さそうです。

北斗星

 大宮ではいつも高崎線方面に向かう石油貨物列車がほぼ同時に発車します。
 勿論、日毎に多少の誤差はあるものですから狙って写真に収めようとするとなかなか難しいものですが、今夜は割と良いタイミングでしばし併走してくれました。

北斗星

 往路もカレー、復路もカレー。
 体調があまり優れない時にはやっぱり流動食に近いものを選んでしまいます。

北斗星

 仙台あたりから青森到着まで、5時間弱ほど熟睡したら思いのほか体調が良くなりました。
 やっぱり寝るのは大切なんですね。

 函館を過ぎて、駒ヶ岳の麓あたりでようやく日の出を迎えました。

北斗星

 数分の遅延は洞爺で一旦は回復したものの、東室蘭到着はやはり4分遅延の9時36分。
 いつもは「北斗星」が出ていった後、9時36分ににやってくるはずの室蘭本線・室蘭発登別行きの普通列車ですが、今日は「北斗星」とぴったり並んで、同じホームの両側に同時に滑り込んできました。

北斗星

 いつもより少し遅めに、東室蘭を過ぎてからモーニングタイムの食堂車へ。
 気が付けば最後の一人になってしまいました。

 終点・札幌到着は手元の時計で11時20分。
 そこは冬場の長距離列車、5分の遅延ならむしろ「ほぼ定刻」と言うべきかも知れませんね。


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#419
2013.1/19
北斗星(上り)
札幌→上野
(B1)

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北斗星 「北の星空の下を…」

 「それでは、北の星空の下を駆け抜ける『北斗星』の旅をどうぞお楽しみ下さい…」
 札幌発車後、定石通りに列車編成や主な駅の到着時刻をひと通り伝え終えた車掌さんは、最後に粋な言葉で車内放送を締め括られました。
 数日前から少々風邪をこじらせてしまいましたが、幸い咳も出なくなり、熱も平熱に下がったので何とか大丈夫そうです。
 いささか見切り発車の感もありますが、予定通り今夜の上り「北斗星」で出発することにしました。
 今夜は無理せず、おとなしく極力部屋に籠って過ごすことにします。



北斗星

 そういえば、洞爺駅のホーム改札付近にあったはずの、参加8ヶ国+EUの旗を掲げた北海道洞爺湖サミット開催記念モニュメントが今日は見当たりませんでした。
 前回、先々週の乗車時には確かにあったはずですが…。
 場所を移されたのか、それとも撤去されてしまったのでしょうか?

北斗星

 急カーブが続く森~函館間では、部屋の窓から列車前方、先頭の機関車までが見え隠れするのがちょっとした楽しみです。
 とりわけ冬場は窓から漏れる光が雪を照らして一際幻想的な風景が広がります。
 こういう風景が存分に楽しめるのも個室寝台車ならではの魅力です。

北斗星

 車掌室の前を通ると、ドアノブにこんなボードが下げられていました。
 見るとなかなか本格的な写真を使っているようです。
 こういう実用的で気の利いた遊び心って良いですね!

北斗星

 早めに寝るつもりだったのに、結局青森駅での機関車交換は観に行ってしまいました。
 青い電気機関車がゆっくり、ゆっくり近付いてきて、ガチャンと連結!…と思ったら、すぐにまた2~3メートルほど後退。
 作業員さんの様子から察すると、恐らく連結器まわりの雪か氷が邪魔をしてうまく連結できなかったのでしょう。
 しばらくして再び接近…ガチャン!先ほどよりも強めの衝撃。
 幸い今度はうまく繋げられたようです。

北斗星

 青森を過ぎてから郡山の手前まで、いつもよりも随分長く眠ってしまいました。
 本州もかなり寒さが厳しそうです。
 郡山を出てしばらくすると、個室の窓から朝陽が差し込んできました。

北斗星

 今回は和朝食。
 温かい味噌汁を頂いて、まだ少々荒れ気味の喉もようやく生き返ったような気がしました。

北斗星

 今回も10時04分、ほぼ定刻通りの上野到着。
 乗客を降ろした列車が車両基地へと引き上げていくまで、15分ほどホームに立って眺めていました。
 勿論、いつもの13番線ホームの独特の風情も旅好きにとってはたまらない魅力ですが、こうして見ると、明るくのびやかな15番線の雰囲気もなかなか悪くありません。
 恐らく春になって減速運転が終われば再び13番線到着に戻されることになるのでしょう。
 この時期だけの貴重な風景、今のうちにしっかりと心に刻んでおきたいと思います。


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#418
2013.1/9
北斗星(下り)
上野→札幌
(B1)

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北斗星 新年初遅延

 シャワーカードを買いに食堂車に行くと、顔なじみの男性アテンダントさんに「今日は遅らせないで下さいよ!」と笑われました。
 勿論、決して彼が非礼なわけではなく、温かな人柄と親近感あってこその冗談ですが、どうやら私が乗る日は遅延が多いとすっかり覚えられてしまっているようです。
 今日の夕食はパブタイムのピッツァ・マルゲリータ。
 以前メニューにあったミックスピザも好きだったのですが、この薄手のパリッとした生地の美味しさもお気に入りです。



北斗星

 とりあえず仙台まではほぼ定刻。
 線路際にはうっすらと雪が積もっていました。

北斗星

 締切前につき、今夜は移動中もひたすらお仕事です。

北斗星

 岩手から青森へと進むにつれて次第に本格的に吹雪いてきました。
 青森手前の信号場あたりで少々停止。
 いつもより少々遅れ気味に青森駅のホームに入ると、隣のホームには珍しい検測車両「East-i」が停まっていました。

北斗星

 「雪の為、30分ほどおくれて運転しております…」と朝一番の車内放送。
 先を急ぐ方は五稜郭から札幌行きの「スーパー北斗1号」に乗り換えるようにとの案内がありました。
 7時過ぎ、五稜郭に臨時停車。
 ドアは車掌室のある5号車のみが開かれたようで、荷物を抱えた大勢のお客さんが廊下を歩いて行かれました。

北斗星

 数分停車で五稜郭を発車すると、ほどなく「スーパー北斗1号」がすれ違っていきました。
 いつもは「北斗星」より後に函館を出て、途中の落部駅で追い抜いて行く列車です。

北斗星

 日の出間際の函館駅。
 雪に埋もれた広い構内、ピンク色の空が印象的でした。

北斗星

 函館を過ぎると、雪の影響云々が嘘のような素晴らしい天気が続きました。
 「スーパー北斗1号」が先に行ってしまったので、今日は落部駅での通過待ち停車もありません。
 30分ほどの遅延で順調に走り続けます。

北斗星

 構内に別の列車が詰まっていたのか、南千歳の手前で止まると、いつもはもっと先ですれ違うはずの「スーパー北斗10号」がやってきて、おかげでなかなか良いポジションで写真に収めることができました。
 遅延の時ほど、こういうちょっとした幸運に恵まれたりもするものです。
 終点・札幌到着は手元の時計で11時55分、約40分の遅延でした。


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#417
2013.1/6
北斗星(上り)
札幌→上野
(B1)

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北斗星 年明け最初の「北斗星」

 新年最初の「北斗星」、食堂車の入口にはクリスマスリースに替わって正月飾りが掛けられていました。
 家族連れや友達同士、カップルに一人旅、それに外国人グループなど、今夜の客層は様々ですが、発車後すぐに車内探索といった雰囲気で各車両を回られる方が多かったのはいかにも冬休みシーズンらしい雰囲気です。



北斗星

 3分ほどの遅延で函館到着。
 ホームの上まで結構な積雪でした。

 「今日は混むと思いますよ!」とアテンダントさんも言われていましたが、案の定、函館発車後に出掛けてみるとパブタイムの食堂車は既に満席でした。
 幸い私は相席で割とすぐに座れたのですが、後から来た方がまだ4組ほどロビーで待っておられました。

 青函トンネル通過中、貨車を牽かずに1台だけで回送されていく機関車とすれ違いました。
 同様の回送機関車には道中何度も出会った気がします。
 正月明けの貨物列車の運転再開に備えて、車両基地から各地の貨物ターミナルに送られるところだったのでしょうか?

北斗星

 郡山を過ぎると朝陽が昇り始めました。
 何となく初日の出のような気分です(笑)。

北斗星

 白河手前のカーブに差し掛かると、朝陽を浴びて淡く染まる那須連山が見えました。

北斗星

 「混雑時はお待ち頂く場合もございます…」と車内放送で伝えられました、少し遅めに出掛けた朝の食堂車は思いのほか空いていました。

 宇都宮では同じホームに下りの通勤電車が入ってきました。
 正月明けの月曜日、今日からまた始まる日々の仕事や学校に向かわれる人波が、冬の低い陽射しを受けて影絵のように窓に浮き上がりました。

北斗星

 冬季限定の減速運転で通常より26分ほど繰り下がり、終点・上野には10時04分。
 ホームもいつもの13番線ではなく、隣の15番線への到着となりました。
 こうして陽光を浴びて佇む姿も、頭上を重い屋根に覆われた13番線では見られない風景です。

北斗星

 17番線には、常磐線の特急「フレッシュひたち」が停まっているのが見えました。
 まだまだ新車のような気がしますが、3月のダイヤ改正では後継車種に置き換えられることが決まったそうです。
 時刻繰り下げ・到着ホーム変更によって叶った「北斗星」との名残りの競演、まるで粋な演出のようでした。


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#416
2012.12/25
北斗星(上り)
札幌→上野
(B1)

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北斗星車両故障と猛吹雪と…。

 猛烈な低気圧の接近で北日本は大荒れの予報。
 十中八九、「北斗星」も運休だろうと内心諦めてはいたのですが、予定通り走ると訊いて逆に驚いてしまいました。
 ところが、発車案内の「北斗星」の文字を見て安堵したのも束の間、入線予定の17時03分を過ぎても一向に列車が現れる気配がありません。
 やがてホームに流れたのは「車両点検の為、入線が遅れております…」とのアナウンス。
 まだ手稲の車両基地を出ていない…ということは、入線はかなり遅れることになるのでしょう。
 とりあえず、寒いホームからコンコースに降りてストーブの前で待つとします。



北斗星

 状況を伝える放送が何度か流れた末、ようやく列車が入ってきたのはちょうど1時間遅れの18時03分。
 結局不具合は直らなかったようで、故障車を別の客車に差し替えて組成し直してきたようです。

北斗星

 今夜の寝台は5号車5番、1人用B個室「ソロ」…ですが、入ってきた列車の5号車は2人用B個室の「デュエット」でした。
 なるほど、故障車はこの5号車だったんですね!
 5号車に使われる「ソロ」の客車は全部で2両しかなく、それも上下列車で1両ずつ、予備車無しでフル稼働している状態なので、いざ故障となると「ソロ」以外の客車に振り返るしかないわけです。
 幸い今回は「デュエット」の予備車がすぐに使える状態だったので、直ちに差し替えられたのでしょう。
 (同タイプの「デュエット」客車は全6両で常時4両使用、恐らく残り2両が「ソロ」と共用の予備車という扱いでしょうか?)

 まわりのお客さん達も「乗ってしまっていいのかな?」と部屋のドアの前で躊躇されていましたが、「車両が差し替えられていますが、ご指定の番号のお部屋をお使い下さい…」との放送を訊いて安心して部屋に入っていかれました。
 代車とはいえ部屋が広くなったわけですから、むしろラッキーだったかも知れませんね。

 ところで、通常の5号車「ソロ」は1両に17室、今回の「デュエット」は全13室。
 4室分の差をどう調整したのか気になるところではありますが…営業上の事情もあるでしょうから敢えて詮索は止めておきます。

北斗星

 18時23分、1時間11分の遅延で札幌発車。
 ほどなく発車の遅れのお詫びと共に「低気圧接近の為、この先も遅れが見込まれます…」との車内放送がありました。
 飛行機も、他の夜行列車もかなり乱れているようですから、むしろ走ってくれるだけでも感謝したい位です。

 19時46分、登別。
 いつもは伊達紋別で行き違う「北斗17号」が下りホームに停まっていました。
 雪にまみれた車体を見て、この先の厳しい道中を予感させられます。
 札幌ではまだ穏やかな空模様でしたが、このあたりから徐々に本格的に吹雪いてきました。

北斗星

 登別を出て10分ほど。
 徐々に速度が落ちて、幌別という駅に停まってしまいました。
 いよいよ荒天の影響が出始めたのでしょうか?
 5分ほどで再び動き出しましたが、先がちょっと心配になります。

北斗星

 21時16分、長万部発車。
 いつもより若干遅れて21時25分、パブタイム開始の車内放送。
 今夜は混みそうなので少し早目に並んでおいたのですが、案の定、すぐに満席になってしまいました。
 食堂車入口のクリスマスの装飾も今夜まででしょうか?

北斗星

 いつもは大抵、函館を過ぎたあたりで食堂車に行くのですが、今夜は丁度函館に着くところで食事を終えて席を立ちました。
 函館駅構内の留置線には、「SLはこだてクリスマスファンダジー号」の客車が、なぜかこの時間まで明かりを点したまま停まっているのが見えました。
 函館発車は22時55分、この時点で1時間7分の遅延です。

北斗星

 函館から木古内、青函トンネルへと向かう途中、函館湾の向こうに見える函館山と街の明かり。
 ちょうど雲の切れ間に入ったのか、意外なほど綺麗に見えていました。

北斗星

 いつもは青函トンネルを抜けてからすれ違う下り急行「はまなす」ですが、今夜は青函トンネル内、ちょうど竜飛海底駅を過ぎたあたりですれ違いました。

北斗星

 青森県に入るとまた次第に荒れ始めました。
 遅れは若干拡がって、1時23分青森到着。
 慌しく機関車交換を済ませて1時30分に発車しました。
 明日に備えてこのあたりで床に就くとします。

北斗星

 目が覚めたのは6時10分過ぎ。
 車窓を見ると仙台手前のようでした。
 6時22分、仙台到着。
 外はようやく白み始めた位ですが、ホームには人の姿も多く、街もそろそろ目覚め始めているようです。

 発車後、6時半に朝一番の車内放送。
 車掌不具合と雪の影響で90分の遅延と伝えていました。

北斗星

 6時38分、岩沼に臨時停車。
 「強風の為、次の駅まで速度を落として運転します…」と放送が流れました。
 その後白石にも臨時停車、遅れを徐々に拡げつつ慎重な足どりで進みます。
 昨晩から本州もかなり吹雪いていたのでしょう。
 福島盆地もすっかり雪景色でした。

北斗星

 7時55分、福島到着。
 2時間弱…厳密には1時間57分の実に微妙な遅延です。

 ちょうど福島停車中にモーニングタイムの食堂車へ。
 ちなみに大幅遅延の為、今朝に限って営業時間を延長してオーダーストップ9時丁度、営業終了は9時30分になるそうです。。
 食堂車の皆さんからのちょっと有難い心遣いです。

北斗星

 「郡山から新幹線振替ご希望の方は1号車、11号車の車掌まで…」との案内がありましたが、敢えて急ぐ事情も無いのでそのまま乗り続けることにしました。
 終点・上野には12時07分到着。
 冬季限定の減速運転で通常9時38分の到着予定が10時04分に変更されていましたが、それと比べても2時間以上の遅延です。
 とは言っても、いつものように払戻しは辞退して切符を記念に持ち帰ることにします。
 勿体ない…と言われてしまえばそれまでですが、自分にとってはこの切符も3千円ほどの払戻しには代えられない大切な旅の想い出です。

 ホームに降りると、たまたま近くに来ていたという編集者さんが機関車の前で出迎えてくれました。
 とりあえず構内の喫茶店に場を移して、ちょうど作業が進んでいた「北斗星」絡みの記事・イラストの打合せです。


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【寝台】 A1:1人A個室ロイヤル A2:2人A個室ツインDX B1:1人B個室ソロ B2:2人B個室デュエット B上:B寝台上段 B下:B寝台下段

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